「五郎丸選手のルーティーン」

ラグビーの五郎丸選手をご存じだと思います。初めて五郎丸ポーズを見た時、何をしているのだろう?神様に捧げものをする踊りのようにも見えました。ところが、あの一連の動作に続くキックはゴールポストの間に決まる正確なゴールキックとなったのです。そして誰もがあの一連の動作、彼の創り上げたルーティーンの虜になってしまいました。

「そもそもルーティーンとは」

「研究社ユニオン英和辞典」によると「routine」とは決まりきった仕事、日常の仕事、慣例などの意味があり、routine workと言えばお決まりの仕事であり、a routine speechと言えば紋切り型の演説を意味します。つまり、五郎丸選手の一連の動作はお決まりの仕事で、血肉となり、その動作を省いてしまえば、内面も消化不良で、キックも決まらない?。それはともかく、私達の挨拶もルーティーン化していませんか。「おはよう」「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」「お疲れ様です」「ご苦労様です」「お弁当、作ってあるわ」「ありがとう、行ってくるね」「いってらっしゃい」「ただいま」「お帰りなさい」。

「スピーチの芯棒」

私達の挨拶や日常会話は決まりきったものになりがちです。挨拶やスムースな日常会話はコミュニケーションのきっかけであり潤滑油です。その大切さは話し方教室や日々の暮らしの中でも強調され、言わば自分自身の顔です。良く作用すれば五郎丸選手のキックの如く得点し、自分自身のスピーチの芯棒となります。反対に a routine speech(紋切り型の演説)の様なら得点はできません。また、あがり症や緊張しがちな人なら、挨拶から入って行けばスムースに話が進みます。挨拶やスムースな日常会話、それはあなたのスピーチの芯棒です。