妻の話を聞き流すテキトー夫!
妻の話を聞き流すテキトー夫
「仕事が終わったら外食しよう」と夫が言います。
共稼ぎの夫婦が食事を一緒に出来る機会はそうありません。
そのことを知っている妻は夫の気持ちを理解し、
『じゃあ新宿で18:00にね」と返しました。
『お互いに新宿のどこなのか確かめません。
夫は新宿と言えば紀伊国屋の前だと思い、
妻は新宿と言えば伊勢丹前だと思い込んでいたのです。
いつも遅れる妻なので約束の時間が過ぎても夫は気にしません。
今日も妻は遅れると決め込み書店で立ち読みを始めます。
一方妻は朝方の夫の表情から気合いが入って時間通りに待っています。
仕事で遅くなることもあるだろうと思い、
待っているもののなかなか来ません。
次第にイライラし始め、待たせたことはあっても夫を待つことのなかった妻。
このあと、
お互いの思い違いがわかっても
妻の不機嫌はしばらく続くでしょう。
夫婦の日常会話はテキトー
夫婦の日常会話はテキトーなところで成り立っていると思います。
夫は仕事のことや会社のことはあまり口にしないのに比べ、
妻は違います。
主婦なら一日あったことを帰宅した夫に長々とします。
共稼ぎの妻なら仕事先のウワサやそりの合わない同僚先輩上司のアレコレ、
実に姦しいものです。
最初のうちは妻の話をまともに聞いてうなずいていた夫も、
時間が経つと妻の話はテキトーに聴くようになってきます。
達人になると妻にわからぬようにテキトーな相づちをうちながら
右から左に聞き流すのです。
ところがテキトーに相づちをうっても、
妻の話を聞き流しているのですから
買い物に行っても頼まれた商品を思い出せません。
そして肝心なものを買わずに余計なものを買って
妻に「話を聞いてないからよ!」
とののしられてしまうのです。
親戚の話
聴きたくなくても聞かなければならないのが親戚の話です。
もともと生まれも育ちも違う二人が夫婦となったのです。
お互いに親戚の話をするとナガ~イ話になりがちです。
自分の親戚のこともあまり知らない夫と、
子供の頃から
親戚中に可愛がられていた妻では話の濃さが違います。
単純に考えても話の量が違うのです。
夫は親戚のオジサンとおばさんと、
従妹のことぐらいしかないのに、
妻にはおばあちゃんがいておじいちゃんがいて
更に大叔父・大叔母、
親戚が遠方ならその話も加わったりします。
果てしなく、
そして繰り返し妻がする親戚の話にウンザリ、
夫は次第にテキトーになって
左から右へ聞き流すようになるのです。
その結果、親戚の冠婚葬祭の際に伝えられる人名が
理解できないのです。
テキトーから適当へ、夫は進化を誓うのです!?
物語の始まり
「妻の話を聞き流すテキトー夫」と言うタイトルのテキトーとは?
あなたならどんな字を当てはめるでしょうか。
基本的にはテキトーと書けばマイナスイメージで、
適当と書けば「良い加減」とプラスのイメージが生まれます。
世の中の「妻の話を聞き流すテキトー夫」も
ブラスとマイナスの両面をもっているのです。
しっかりした妻にも、そうでない妻にも、
テキトー夫にも、そうでない夫にも
「湯加減の良い相手」!?が予告なしに
ある日突然目の前に現れ夫婦の物語が始まるのです。